カレントテラピー 30-11 サンプル

カレントテラピー 30-11 サンプル page 23/36

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CHADS 2スコアCongestive heart failureうっ血性心不全1Hypertension高血圧(治療中の場合も含む)1Age 75 years年齢75歳以上1Diabetes mellitus糖尿病1Stroke/Transient ischemic attack脳卒中/一過性脳虚血発作22....

CHADS 2スコアCongestive heart failureうっ血性心不全1Hypertension高血圧(治療中の場合も含む)1Age 75 years年齢75歳以上1Diabetes mellitus糖尿病1Stroke/Transient ischemic attack脳卒中/一過性脳虚血発作22点以上1点0点ダビガトランリバーロキサバンワルファリンダビガトランリバーロキサバンワルファリンダビガトランリバーロキサバンワルファリン推奨推奨考慮可考慮可CHA 2DS 2-VAScスコアCongestive heart failure/Leftventricular dysfunction1うっ血性心不全/左室機能不全Hypertension高血圧(治療中の場合も含む)1Age 75 years年齢75歳以上2Diabetes mellitus糖尿病1Stroke/Transient ischemicattack/Thromboembolism2脳卒中/一過性脳虚血発作Vascular disease(peripheralartery disease, prior myocardialinfarction or aortic plaque)1血管疾患(心筋梗塞既往,末梢動脈疾患,大動脈プラーク)Age 65~74 years1年齢65~74歳Sex category(i.e.female gender)1性別:女性2点以上1点0点ダビガトランリバーロキサバンワルファリンダビガトランリバーロキサバンワルファリンダビガトランリバーロキサバン推奨考慮可考慮可表1CHADS2スコア・CHA2DS2-VAScスコアと抗凝固療法指針<25%で示される左室収縮障害が重要視されている.これらのリスクが集積すると脳梗塞の発症率が上昇することが注目され,CHADS2スコアが提唱されている(表1)2).これはCongestive heart failure,Hypertension,Age(≧75歳),Diabetes mellitus,Stroke/TIAの頭文字をとって命名されたスコアで,前4つの項目には1点,Stroke/TIAの既往には2点を付与し,合算して算出する.本法によるリスク評価は脳梗塞の予測能力が高いことが示されており,点数が高いほど脳梗塞発症のリスクが高くなる.CHADS2スコアが2点以上の症例では,抗凝固療法(ワルファリン,ダビガトラン,リバーロキサバン)が推奨される.またCHADS2スコアが1点の症例では,ダビガトランによる抗凝固療法が推奨され,ワルファリンないしリバーロキサバンによる抗凝固療法を考慮してもよい.従来,CHADS2スコアが1点の場合は,ワルファリン療法の治療効果が出血性合併症発現率を上回ることができなかったため,その治療方針が曖昧であった.ダビガトランの治療効果を検討したRE -LY試験では,CHADS2スコアの0~1点相当の症例が3割含まれており,同試験のサブ解析でCHADS2スコア0~1点におけるダビガトランのワルファリンに対する脳梗塞予防効果が150mg 1日2回では有意に大きく,110mg 1日2回投与で同等であり,両用量ともに大出血と頭蓋内出血発現率が有意に低いことが示された3).この解析結果を受けて,日本循環器学会から緊急ステートメントが発表され,CHADS2スコア1点でのダビガトラン療法が推奨されることになった(図).CHADS2スコアが0点の症例では,その他のリスクに応じて抗凝固療法(ワルCurrent Therapy 2012 Vol.30 No.11118585