カレントテラピー 30-9 サンプル

カレントテラピー 30-9 サンプル page 14/28

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prostate volume<50gprostate volume>50g患者数14562年齢(歳)6262.5BMI(kg/M)23.824.4手術時間(分)265.8257.9出血量(mL)1,033.61,609.1PSA6.810.3表3Patient characteristicsA排尿刺激・下部尿路閉塞(%....

prostate volume<50gprostate volume>50g患者数14562年齢(歳)6262.5BMI(kg/M)23.824.4手術時間(分)265.8257.9出血量(mL)1,033.61,609.1PSA6.810.3表3Patient characteristicsA排尿刺激・下部尿路閉塞(%)10090B排尿負担感(urinary bother)(%)10090807050g<50g>807050g<50g>6060500 1 3 6 12 18 24 36 48 60(月)500 1 3 6 12 18 24 36 48 60(月)図前立腺サイズに伴うEPIC排尿スコアの経時的変化前立腺>50gは,(A)EPICの排尿刺激・下部尿路閉塞,(B)排尿負担感(urinary bother)といった下位尺度のスコアが不良であったが,ベースライン時に比べ術後60カ月時点で有意に改善していた.まなバイアスも指摘されており,議論は分かれている.DaVinciを用いて,全周性にprostatic fasciaを温存できた場合には,術後1年目までに97%の患者が勃起機能を回復できた(従来型の神経温存では74%)とされており39),trifecta rateも12カ月までに91%という驚異的な成績も報告されている40).ただし,全周性神経温存の場合には,患者条件や術者の技量にも左右されるという制約がある.1最近の知見著者らは,限局性前立腺癌のために根治的RPを施行した患者207例を対象として,前立腺サイズによって生じる排尿に関するQOLおよび機能的アウトカムの差について,EPIC質問票調査を用いて検討を行った.その結果,前立腺サイズが大きい群(>50g)は,有意にPSAが高値で,出血量が多かった(表3).前立腺>50gは,EPICの排尿ドメイン総合スコア,排尿負担感(urinary bother)と排尿刺激・下部尿路閉塞といった下位尺度のスコアが不良であった(図).また前立腺>50gは,EPICの排尿ドメイン総合スコア,排尿刺激・下部尿路閉塞および排尿負担感の下位尺度スコアが不良であったが,ベースライン時に比べ術後60カ月時点で有意に改善していた.したがって,前立腺サイズの大きい患者(50g以上)では,排尿症状改善の観点からRPのほうがより推奨されることが示唆された.Namikiらも,術後排尿閉塞症状が有意に改善することを報告している30).外科医にとって,より難易度の高いもののみ(大きな前立腺)手術療法が第一選択になっている現実を否めない.それを裏づけるように,PardoらのQOL研究における治療法別の前立腺重量は,RP>EBRT>BTの順に大きい33).一方,前立腺肥大症を伴った前立腺癌の放射線療法は放射線直腸炎のリスクが増加する可能性があり,閉塞症状が遷延化することから限界があり,密封小線源療法にいたっては埋め込まれる線源の個数が限られるため,適応は重量40cc以下とされている.2ホルモン療法ホルモン療法では,ホットフラッシュや骨塩量低下,性機能障害,女性化乳房,糖・脂質代謝異常な30Current Therapy 2012 Vol.30 No.9898