カレントテラピー 31-2サンプル

カレントテラピー 31-2サンプル page 23/34

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主要降圧薬3剤併用で目標血圧未達成ステップ1利尿薬処方の有無低用量の組み合わせステップ2A利尿薬ありステップ2B利尿薬なし薬剤の増量体液貯留型オプションA1.スピロノラクトンの追加2.降圧利尿薬の増量3.ループ利....

主要降圧薬3剤併用で目標血圧未達成ステップ1利尿薬処方の有無低用量の組み合わせステップ2A利尿薬ありステップ2B利尿薬なし薬剤の増量体液貯留型オプションA1.スピロノラクトンの追加2.降圧利尿薬の増量3.ループ利尿薬へ切り替え4.利尿薬の多剤併用交感神経系亢進型オプションB1.α遮断薬の追加2.β遮断薬の追加または見直し3.α+β遮断薬の併用利尿薬の追加投与目標血圧未達成目標血圧未達成ステップ1へ目標血圧未達成ステップ2Aへステップ3オプションA+Bの併用目標血圧未達成ステップ4ヒドララジンの追加中枢性α2刺激薬の追加主要降圧薬Ca拮抗薬アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)降圧利尿薬β遮断薬図1治療抵抗性高血圧における併用療法の流れ〔著者作成〕Ⅳアルドステロンブロッカーすでに治療抵抗性高血圧におけるスピロノラクトン5),7)~13)の追加投与については有効性が示されている(図2).Nishizakaらは,スピロノラクトンは原発性アルドステロン症の有無によらず治療抵抗性高血圧患者の血圧コントロールに有効であることを報告した9).また,Anglo-Scandinavian Cardiac Outcomes Trial(ASCOT)のサブ解析では,第4次薬としてのスピロノラクトンの有用性が示された10).治療抵抗性高血圧患者を対象とした前向き研究では,ACE阻害薬あるいはARBのいずれかとスピロノラクトンの併用療法はACE阻害薬+ARBの併用療法に比較して,診察室血圧および24時間血圧プロフィールを有意に低下させること,目標血圧達成率も高いことが示された12).さらに,プラセボを対照としたスピロノラクトン25mgの追加投与の有効性を検討した無作為割付け試験addition of spironolactone in patients with resistantarterial hypertension(ASPIRANT)でも,スピロノラクトンが24時間血圧プロフィールの改善に有効であった13).治療抵抗性高血圧患者に対するスピロノラクトンの投与量は25~50mg(症例によっては12.5mgから開始)が推奨されている3), 24).ただし,スピロノラクトンは用量依存性に女性化乳房や性機能障害などの副作用を引き起こす(スピロノラクトン25mgでは,副作用の発症頻度が10%程度)3), 24).スピロノラクトンが使用できない症例では,副作用の出現頻度が低いエプレレノンを選択する14), 24).推奨されるエプレレノンの投与量は50~100mgである24).このように治療94Current Therapy 2013 Vol.31 No.2206