カレントテラピー 31-2サンプル

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治療薬解説0Ouzan et al. Mahmud et al. Nishizaka et al. Chapman et al. Lane et al.平均-5-10血圧低-15下-10-13-12-9.5-8.5-10.6-20-21.9-21.7-25-24-25-24.1-30mmHg-28収縮期拡張期図2治療抵....

治療薬解説0Ouzan et al. Mahmud et al. Nishizaka et al. Chapman et al. Lane et al.平均-5-10血圧低-15下-10-13-12-9.5-8.5-10.6-20-21.9-21.7-25-24-25-24.1-30mmHg-28収縮期拡張期図2治療抵抗性高血圧に対するスピロノラクトンの追加投与による降圧効果〔参考文献5)より改変引用〕抵抗性高血圧に対するアルドステロンブロッカーの有用性が認識される一方,治療抵抗性高血圧に対するアルドステロンブロッカーの処方率は低い6).アルドステロンブロッカーを使用する際に最も注意すべき点は,血清カリウム(K)値の上昇である3), 24), 25).CKD,糖尿病および糖尿病性腎症,4型尿細管性アシドーシス合併では,高K血症の副作用が起こりやすい3), 24).Khoslaらは,GFR 45mL/分/1.73m 2以下のCKD合併例,利尿薬服薬下で血清K値4.5mEq/L以上の患者では,スピロノラクトンによる高K血症のリスクが高まることを報告している25).さらに,本邦では,血清K値が5.0mEq/L以上,糖尿病性腎症合併,GFR 50mL/分/1.73m 2以下では,エプレレノンの投薬が禁忌となっている.また,利尿薬とアルドステロンブロッカーの2種類の利尿薬が加わることになるため,過降圧,脱水,腎機能の低下にも注意する.Ⅴαおよびβ遮断薬治療抵抗性高血圧の病態に交感神経系が関与することはよく知られており3),4), 15),新たなデバイス治療である腎交感神経カテーテルアブレーション26)や27圧受容体刺激療法)は交感神経系をターゲットにしている.利尿薬の強化療法(利尿薬の増量+スピロノラクトンの追加投与)に治療抵抗性である場合は交感神経系が亢進していることが多く4),α遮断薬またはβ遮断薬の追加投与あるいは両者の併用療法により血圧コントロールが改善する4),5).α遮断薬は大規模臨床試験のエビデンスに乏しいことから28),高血圧治療ガイドラインにおいて第1選択薬や2剤の併用療法として推奨されていないが1),2),第3次あるいは第4次薬として有用である1),2),4), 15).Ca拮抗薬とRAS阻害薬の併用療法にもかかわらず降圧目標レベルを達成していない患者において,α遮断薬ドキサゾシンの追加により有効な降圧を認めたと報告されている29).ドキサゾシンの単独投与ではしばしば8mgまでの増量を要する一方,併用療法の際には1~2mgで有意な降圧作用を発揮する4).β遮断薬を使用する際には,各β遮断薬の薬物動態を考慮する必要がある.脂溶性のβ遮断薬(αβ遮断薬含む)(メトプロロール,プロプラノロール,カルベジロール,ラベタロールなど)は,肝でのシトクロムP450を介した薬物代謝に個体差が大きく,bioavailabilityにばらつきがある4).降圧が不十分となる症例の多くは,β遮断薬を使用しているにもかかCurrent Therapy 2013 Vol.31 No.220795