カレントテラピー 31-7 サンプル

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Current Therapy 2013 Vol.31 No.7 11原発性アルドステロン症の診断と治療677ンセンサスがないことである.各ステップの課題と今後の方向性を表2にまとめた.1 スクリーニング対象者全高血圧患者でのスクリーニングが望ましいが,その対費用効果は未確立である.特に軽症例の早期発見が,医学的に長期予後を改善するか否かは不明である.現時点では米国内分泌学会,日本高血圧学会から推奨されているように,まずPA高頻度群で積極的にスクリーニングを行い,典型例を確実に診断,治療するのが現実的である一方,それ以外の例では症例ごとに必要性を検討する.今後,軽症例の早期発見の臨床的意義が明らかになり,またPAC,PRAの検査コストが低下すれば,広範なスクリーニングの実施が可能になるといえる.2 スクリーニング方法ARR4)のみで評価すると,PACが低くても陽性になる例が多くなるため,必ずPACが一定以上の値であることを考慮する必要がある.PACのカットオフ値が日本高血圧学会の推奨する150pg/mL以上でよいか,100pg/mL程度でよいかは今後の検討を待つ必要があるが,診断の均質化のためにはより統一化されたシンプルなスクリーニング指標とカットオフの確立が必要である.高血圧症例全例未治療高血圧症例降圧薬服用中症例PAC-PRA同時測定薬物治療の変更PAC/PRA比>200カプトプリル負荷試験PAC/PRA比>200フロセミド立位負荷試験PRA<2生理食塩水負荷試験PAC>60確定診断確定診断副腎部CT撮影手術療法を検討薬物療法のみ希望副腎静脈採血片側病変両側病変病側副腎切除薬物療法図3日本内分泌学会によるPAガイドライン〔参考文献3)より引用改変〕