カレントテラピー 32-7 サンプル

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Current Therapy 2014 Vol.32 No.7 21狭心症の診断と治療637およびトレッドミル負荷試験があり,前者は0 .1mV以上の水平型ないし下行傾斜型ST下降,0 .1mV以上のST上昇,後者はJ点(QRS-ST接合部)より0.06~0 . 08 秒後のST部を基線からの下降度で測定し,0.1mV以上かつ水平型ないし下降型を陽性と判定する.Duke Tredmill score〔(運動時間)-5×(最大ST下降mm)-4×(胸痛指標:胸痛がなければ0点,胸痛あれば1点,胸痛が運動中止理由なら2点)〕は予後の推定に有用であり(図2),-11以下で高リスク,+5以上なら低リスクと推定される2).問題点としては,ジギタリス製剤の内服,左室肥大,完全左脚ブロック,WPW症候群などは心電図変化を評価できず,また診断感度(68%),特異度(77%)が特に高いとはいえない点3)である.2 ドブタミン負荷心エコー虚血性心疾患における負荷心エコー図法の診断目的は,冠動脈狭窄の存在,重症度(虚血の広がり),急性心筋梗塞後の予後予測,安静時壁運動異常部位の心筋バイアビリティ評価である.負荷による壁運動異常の出現領域により,冠動脈病変の部位が診断できる.本法はトレッドミル負荷試験よりも心筋虚血検出に関する特異度が高く,低用量ドブタミン負荷で心筋バイアビリティの診断がなされ4),高用量ドブタミン負荷で心筋虚血の検出がなされる5).問題点としては,視覚的壁運動評価法では術者の技量や主観の影響が大きいことである.このためcolorkinesis法,心内膜自動トレース法,任意方向Mモード法,実時間3次元心エコー法などにより,客観性AB図3スペックルトラッキング法を用いたLongitudina(l A)およびCircumferential(B)心筋ストレインの測定〔参考文献6)より引用改変〕