カレントテラピー 32-7 サンプル

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52 Current Therapy 2014 Vol.32 No.7668使用は胸部症状の緩和を得ることが期待でき,痛みが消失するまで血圧に注意しながら3?5分ごとに3回まで繰り返し使用する.冠動脈拡張作用により冠攣縮の解除や予防,また側副血行路の血流増加など虚血を軽減するため症状緩和につながる.末梢動静脈の血管拡張作用により左室前負荷,後負荷の軽減になり心筋酸素消費量を減少させることも鎮痛効果をもたらす.経静脈的使用も容量調整が正確かつ容易であり,副作用を認めた場合はすぐに中止可能という利点がある.血圧が高く,肺うっ血がある場合にはよい適応であるが,右室梗塞,脱水,高齢者などでは使用を控えるか慎重な投与が望ましい.末梢静脈拡張作用(前負荷軽減)により,これらの症例では過度の血圧低下をきたす危険性がある.大動脈弁狭窄症を合併した症例でも血圧低下を生じる危険性があるので注意を要する.併用薬剤にも注意を払う必要があるが,シルデナフィル服用後24時間以内の硝酸薬使用では過度の血圧低下,ショックを生じる危険性があるため禁忌とされている.3 鎮痛十分な硝酸薬を使用しても胸痛が持続する症例では塩酸モルヒネが有効である.胸痛の持続は血圧上昇,心筋酸素消費量の増加,梗塞巣拡大,不整脈誘発などをまねくため速やかに対処する必要がある.塩酸モルヒネは鎮痛,鎮静に加え血管拡張作用ももつことから肺うっ血に対して有効とされるが,硝酸薬と同様に脱水や高齢者では血圧低下をきたす危険性があることに注意が必要である.塩酸モルヒネは2?4 mgを静脈内投与し,効果が不十分であれば血圧や呼吸状態をみながら慎重に5?15分ごとに2?8 mgずつ追加投与する.特に高齢者では呼吸抑制にも注意が必要である.4 抗血小板薬アスピリン162?325 mg(バファリンR 81mg 2?表2 ACSにおける短期リスク評価評価項目高リスク(少なくとも下記項目のうち1つが存在する場合)中等度リスク(高リスクの所見がなく,少なくとも下項目のうちどれか1つが存在する場合)低リスク(高あるいは中等度リスクの所見がなく,下記項目のどれかが存在する場合)病歴■ 先行する48時間中に急激に進行している■ 心筋梗塞,末梢血管疾患,脳血管障害,冠動脈バイパス手術の既往■アスピリン服用歴胸痛の特徴■安静時胸痛の遷延性持続(>20分) ■ 遷延性(>20分)安静時狭心症があったが現在は消退しており,冠動脈疾患の可能性が中等度~高度である■夜間狭心症■ 安静時狭心症(<20分または安静かニトログリセリン舌下により寛解)■ 安静時狭心症(>20分)はなく過去2週間にCCSクラスⅢまたはⅣの狭心症の新規発症または増悪があり,冠動脈疾患の可能性が中等度~高度である■ 持続時間,頻度,強度が増悪している狭心症■より低い閾値で生じる狭心症■ 過去2週間~2カ月以内の新規発症の狭心症臨床所見■おそらく虚血と関連する肺水腫■新規または増悪する僧帽弁逆流音■ Ⅲ音または新規または増悪するラ音■低血圧,徐脈,頻脈■年齢>75歳■年齢>70歳心電図■ 一過性のST変化(>0.05mV)を伴う安静時狭心症■ 新規または新規と思われる脚ブロック■持続性心室頻拍■T波の変化■ 異常Q波または安静時心電図で多くの誘導(前胸部,下壁,側壁誘導)におけるST下降(<0.1mV)■正常または変化なし心筋マーカー■ 心筋トロポニンT(TnT),I(TnI)の上昇(>0.1ng/mL),またはCK -MBの上昇■ TnT, TnIの軽度上昇(0.01~0.1ng/mL),CK-MBの上昇■正常〔参考文献9)より引用改変〕