カレントテラピー 33-10 サンプル

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カレントテラピー 33-10 サンプル

Current Therapy 2015 Vol.33 No.10 811025ドパ治療中で運動合併症を有するPDでは,1日平均%オフ時間およびオン時のUnified PD RatingScale(UPDRS)partⅢはプラセボ群,イストラデフィリン40mg群で,前観察期と比較して有意に減少した.後期第Ⅱ相試験7)では1日平均オフ時間およびオン時のUPDRS partⅢは,イストラデフィリン20mg群,40mg群ともにプラセボ群に対し有意に改善した.同様に,1日平均オフ時間の短縮効果は第Ⅲ相試験8)でも示されている.図2には各群のオフ時間,苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間,苦痛に感じるジスキネジアを伴わないオン時間の1日平均変化量を示した9).一方,オン時のUPDRS partⅢは,イストラデフィリン40 mg群でのみプラセボ群に対して有意に改善した.3 臨床用法イストラデフィリンは,2013年5月に世界初のアデノシンA2 A受容体拮抗薬として本邦で使用可能となった.レボドパ製剤で治療中のPDにおけるウェアリングオフ改善に対して,承認用法用量上,成人には20 mgを1日1回経口投与し,症状により40 mgに増量できる.使用上の注意としては,オン時の運動機能改善を期待する場合,40mgを1日1回経口投与できるとされているが,40mgでも20mgを上回るオフ時間の短縮効果はない.健常者パーキンソン病イストラデフィリン投与線条体線条体機能亢進線条体機能改善淡蒼球淡蒼球機能低下淡蒼球機能改善正常な神経伝達運動機能障害運動機能の改善GABAGABAGABAイストラデフィリンGABAの過剰放出GABAの放出抑制GABAの放出抑制GABAGABAドパミンドパミンの減少ドパミンの減少図1 イストラデフィリンの抗パーキンソン病作用機序〔前田哲也:アデノシンA2A受容体拮抗薬「ノウリアストR 錠 20mg」.医薬ジャーナル 50(S-1):58-66, 2014より引用〕時間(投与後ー投与前)1.10.26-0.06-0.01 -0.02-0.23-0.99 -0.961.09 1.08p=0.004*p=0.003*p=0.003**Williams Test, p<0.025p=0.003*プラセボ0.90.70.50.30.1-0.1-0.3-0.5-0.7-0.9-1.1イストラデフィリン20mg/日  40mg/日オフ時間苦痛に感じるジスキネジアを伴うオン時間苦痛に感じるジスキネジアを伴わないオン時間図2 1日平均オフ時間およびオン時間の変化〔参考文献9)より引用改変〕