カレントテラピー 33-6 サンプル

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26 Current Therapy 2015 Vol.33 No.6562いが,ロイコトリエン受容体拮抗薬17)で咳嗽の改善に伴って低下する(図4).Ⅴ 診断ガイドラインに記載された診断基準を表1に示した2).欧米で重要視される気道過敏性検査は限られた施設でしか施行できず,また診断における感度,特異度は100%ではない.吸入β2刺激薬が咳に有効であることがCVAに特異的な所見であることから18),気管支拡張薬で咳嗽が改善すればCVAと診断できる.ただしCOPDの咳に有効とのエビデンスもあり,喫煙患者では留意を要する.テオフィリン製剤に比してより副作用が少なく気管支拡張作用が強いβ刺激薬の使用が推奨される.診察中の咳や突発的に生じる咳なら短時間作用性薬剤の吸入により即座に効果を判定できる.夜間の咳が続く場合には長時間作用性の薬剤(貼付あるいは吸入)を1~2週用いる.当初無効でも,製剤の切り替えやICSによる咳改善後の使用で奏効する場合がある.CVAとは予後や長期治療の必要性が異なるアトピー咳嗽との鑑別のために,咳スコア(VAS) カプサイシン咳感受性(logC5) 誘発喀痰中好酸球(mm) p=0.0008 (μm) p=0.039 (×105/g) p=0.013対象:非喫煙未治療患者23例(男性9,女性14;46±16歳)0102030405060708090100-.30.3.6.91.21.51.82.12.4.05.5550Pre Post Pre Post Pre Post図4 咳喘息のモンテルカスト単剤治療効果(10mg/日×4週)〔参考文献17)より引用改変〕(下記1, 2のすべてを満たす)1.喘鳴や呼吸困難を伴わない咳嗽が8週間(3週間)以上持続聴診上もwheezeを認めない2.気管支拡張薬(β刺激薬またはテオフィリン製剤)が有効参考所見1)末梢血・喀痰好酸球増多,呼気中NO濃度高値を認めることがある(特に後2者は有用)2)気道過敏性が亢進している3)咳症状にはしばしば季節性や日差があり,夜間~早朝優位のことが多い表1咳喘息の診断基準〔参考文献2)より引用改変〕