カレントテラピー 33-6 サンプル

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Current Therapy 2015 Vol.33 No.6 9545これらに対応する気道知覚神経(受容器)は表2 2)に提示したように以下に示す4 つのものが認識されている.それらの詳細について以下に述べる2).1 刺激受容器〔irritant receptor:rapidly adapting receptors(RARs)〕Aδ有髄神経線維で,喉頭,気管,気管支の上皮細胞間に分布している.主として異物や気道粘液などの機械的刺激,刺激性ガスやクエン酸など化学物質に反応する.この受容器は刺激に即応するが刺激の消失で興奮も速やかに消失する.2 伸展受容器(stretch receptor:slowly adapting receptor)Aα-β有髄神経線維で,気管- 気管支の平滑筋層に存在し,気管支壁の伸展(吸息運動)で興奮し,呼吸の数と深さを規定するHering -Breurer反射を担っている.この受容器自体では咳を誘発しない.3 気管支C 線維(bronchial C-fiber)気管- 気管支上皮細胞間に存在し,少量のカプサイシンで特異的に刺激され,大量や反復投与では一部の有髄神経と同様,選択的に破壊される.ヒスタミン第Ⅰ群第Ⅱ群第Ⅲ群無機物質酸性またはアルカリ性物質生理・薬理活性物質炭粉末クエン酸カプサイシン塵芥酒石酸フェニルビグアナイド酢酸亜硫酸ガス,硫酸ヒスタミン,アセチルコリン塩酸ブラジキニンサブスタンスP,ニューキノロンAプロスタグランジンD2, E1, E2, F2α水トロンボキサン,ロイコトリエンCl-低濃度液アンモニアタバコ煙,ニコチン表1咳刺激物質の分類〔参考文献1)より引用改変〕表2 気道壁に分布する知覚受容器の刺激因子と呼吸反応知覚受容器刺激受容器irritant receptor(rapidly adapting receptors)伸展受容器stretch receptor(slowly adapting receptor)気管支C線維bronchial C-fiber肺胞C線維pulmonary C-fiber(J-receptor)局在喉頭- 気管- 気管支の上皮細胞気管- 気管支の平滑筋気管- 気管支の上皮細胞間肺胞壁機械的刺激吸息・呼息,ほこり,粘液,異物肺伸展異物肺萎縮,異物外来性化学物質刺激性ガス,タバコ,カプサイシン吸入麻酔薬刺激性ガス刺激性ガス,タバコ,カプサイシン吸入麻酔薬炎症性化学伝達物質アセチルコリンヒスタミンセロトニンプロスタグランジンブラジキニンサブスタンスPヒスタミンセロトニンプロスタグランジンブラジキニンアセチルコリンヒスタミンセロトニンプロスタグランジンブラディキニンサブスタンスP関係疾患アナフィラキシー肺塞栓症肺気腫気管支喘息肺浮腫肺うっ血気管支喘息肺塞栓症肺浮腫肺うっ血肺炎呼吸反応咳,頻呼吸呼吸促進気管支収縮粘液分泌喉頭収縮血管拡張Hering-Breurer反射咳促進,気管支拡張無呼吸,頻呼吸咳/咳抑制?気管支収縮粘液分泌無呼吸,頻呼吸咳抑制気管支収縮粘液分泌喉頭収縮血管拡張〔参考文献2)より引用改変〕