カレントテラピー 33-7 サンプル

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18 Current Therapy 2015 Vol.33 No.7658の合同も視野に入っていたこともあり,旧プライマリ・ケア学会の臨床能力評価試験と論述試験を当初より導入することで合意された.2009年に同プログラムを修了した家庭医療専門医14名が,ポートフォリオの提出と試験の合格を経て誕生した.同時に認定されたプライマリ・ケア専門医も20名に及び,ついに34名という規模で専門医が誕生したのである.2010年に旧プライマリ・ケア学会と旧家庭医療学会が旧総合診療医学会も含めて合併し,日本プライマリ・ケア連合学会が成立した.同学会は専門制度を擁した2つの学会の遺産を引き継いだ.2010年以降の研修制度は旧家庭医療学会のプログラム制度を必須とし,最終認定審査は旧プライマリ・ケア学会の試験を必須とする枠組みが完成した.ただ,過渡期である2010~2014年までは旧プライマリ・ケア学会の制度に基づく専門医も含めて認定が継続し,図2にあるように専門医数は年々増加して2014年度末で456名に達している.Ⅲ 新専門医制度を視野に入れたプログラム改訂合併した日本プライマリ・ケア連合学会は2011年3月に念願の日本医学会加盟が認められ,その専門医制度も正式に日本専門医制評価・認定機構に登録された.ちょうど2011年10月に始まった厚生労働省「専門医の在り方に関する検討会」の議論は新たなプログラム制度の導入を核とした専門医養成のあるべき姿を示すと同時に,「ジェネラリストとしての専門医を基本領域に加えてはどうか」という提起も含まれていた.そうしたなか,2012年7月より同機構内に“総合医に関する委員会”が設置され,当学会のメンバーも代表として参画することとなった.3回程度の少ない開催であったが,総合医の専門医像と具体的な活動内容,さらに研修プログラムの基本骨格,名称に関する合意が成立し,厚生労働省の検討会に一定の貢献を果たしたと言える.2013年4月には同検討会の最終報告書が発表され,国レベルの総合診療専門医制度設立への動きは加速化されることとなった.当学会は2012年の委員会での議論を踏まえ,2006年に制定した研修プログラムにおけるいくつかの課題を克服し,きたる新専門医制度においても通用し得る研修制度を確立するために改定研修プログラム(Ver.2)の開発を同時にスタートさせた.コンセプトは,あるべきプログラムの姿の追求と地域医療の現場を大切にすることのバランスをとることにあった.また,診療所のみならず病院で活躍するジェネラリストの養成も重視し,さまざまな関係団体との協力した制度設計も目指したものであった.主たる違いは,診療所6カ月のみであった研修要7 10 15 25 30 43 5380114176229292384456050100150200250300350400450(名)5002001年2002年2003年2004年2005年2006年2007年2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年図2日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医数(累計)