カレントテラピー 34-6 サンプル

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10 Current Therapy 2016 Vol.34 No.65203 活用と食事アセスメント食事摂取基準の活用において欠かせない考え方が,「食事摂取基準の活用とPDCAサイクル」である(図1).これは医療全体に共通する考え方であるが,この図では,特に,食事アセスメントとそれに基づく栄養業務(給食提供や食事指導)の重要性が示されている.特に「食事アセスメント」が強調されている.図2でもう少し具体的に示されている.ただし,エネルギーについては,後述のように,食事アセスメントで得られるエネルギー摂取量ではなく,体重の変化を用いることが推奨されている.また,この図で「臨床症状・臨床検査の利用は,対象とする栄養素の摂取状況以外の影響も受けた結果であることに留意」と書かれている点も見落とせない.ところで,食事アセスメント(食事調査)法は多数存在する.ここでは6種類に大別し,長所と短所が整理されている.糖尿病の治療や予防においてどの食事アセスメント法が最も適しているかを科学的に判断し,適切な食事アセスメントを行わねばならない.Ⅲ 各論①─エネルギー─体重の変化がない健康な集団を対象として二重標識水法を用いて測定された消費エネルギー,正確に測定された基礎代謝量,そして,種々の方法で測定された身体活動レベルを用いて,現在の日本人の体格エネルギー・栄養素の摂取量が適切かどうかを評価する食事摂取状況のアセスメント食事評価食事評価に基づき,エネルギー・栄養素摂取量の目指すべき値を決定し,計画を立案するPlan(計画)計画を実施するDo(実施)検証結果に基づき,計画を改善するAct(改善)エネルギー・栄養素摂取量が計画どおりの値になっているか,その値が妥当か,評価,検証する食事評価Check(検証)図1食事摂取基準の活用とPDCAサイクル生活習慣生活環境〈比較〉※臨床症状・臨床検査の利用食事摂取基準の指標の概念や特徴を理解食事摂取基準の各指標で示されている値エネルギーや栄養素の摂取量が適切かどうかを評価食事調査によって得られる摂取量身体状況調査による体重,BMI食事摂取状況のアセスメント対象とする栄養素の摂取状況以外の影響も受けた結果であることに留意・食事調査の特徴と限界を理解(調査の測定誤差を理解)・食品成分表の特徴と限界を理解図2食事摂取基準の活用と食事摂取状況のアセスメント