カレントテラピー 35-9 サンプル

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Current Therapy 2017 Vol.35 No.9 13乳癌ゲノム医療の臨床展開827性腫瘍の位置づけは癌医療の一分野として確立しつつある.さらにmulti-gene panelの登場により,臓器を横断的に診る立場が必要とされている.しかし,現在わが国ではまだ遺伝医療の普及,人員整備が諸外国と比べ遅れているのが現状である.日本全国で遺伝性腫瘍に対する適切な対応が進むと同時に日本人のエビデンスづくりに対し,2016年8月に一般社団法人日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(http://johboc.jp/)が発足した.遺伝性乳癌卵巣癌およびその疑いのある患者や家族に対する診療体制の整備と表3 multi gene panel 検査の結果に基づく乳癌・卵巣癌の医学的管理遺伝子乳癌リスクと医学的管理卵巣癌リスクと医学的管理その他癌リスクと医学的管理ATM乳癌リスク上昇・ 年1回のMMG+40歳から造影MRIを考慮・ RRMは家族歴に応じて卵巣癌リスクなし不明またはエビデンス不十分BRCA1 乳癌リスク上昇・ 前章参照卵巣癌リスク上昇前立腺癌BRCA 2 乳癌リスク上昇・ 前章参照卵巣癌リスク上昇膵癌,前立腺癌,メラノーマBRIP1 乳癌リスクなし卵巣癌リスク上昇・ 45~50歳でRRSOを考慮N/ACDH1乳癌リスク上昇・ 年1回のMMG+30歳から造影MRIを考慮・ RRMは家族歴に応じて卵巣癌リスクなしびまん性胃癌・ 18~40歳で予防的胃切除・ 6~12月毎の上部消化管内視鏡+生検CHEK 2乳癌リスク上昇・ 年1回のMMG+40歳から造影MRIを考慮・ RRMはエビデンス不十分,家族歴に応じて卵巣癌リスクなし大腸癌・ 5年毎の大腸内視鏡MSH2, MLH1,MSH6, PMS2,EPCAM不明またはエビデンス不十分卵巣癌リスク上昇・ 出産後RRSO考慮・ 経腟US+CA125大腸癌,子宮体癌,胃癌,小腸癌,尿管癌・ 1~2年毎大腸内視鏡NBN乳癌リスク上昇・ 年1回のMMG+40歳から造影MRIを考慮・ RRMはエビデンス不十分,家族歴に応じて不明またはエビデンス不十分不明またはエビデンス不十分NF1乳癌リスク上昇・ 30歳から年1回のMMG+30~50歳から造影MRIを考慮・ RRMはエビデンス不十分,家族歴に応じて卵巣癌リスクなし悪性末梢神経鞘腫,GIST・ NFの専門家に相談PALB2乳癌リスク上昇・ 年1回のMMG+30歳から造影MRIを考慮・ RRMは家族歴に応じて不明またはエビデンス不十分不明またはエビデンス不十分PTEN乳癌リスク上昇・ 30歳から年1回のMMG+造影MRI・ RRMは話し合う卵巣癌リスクなし子宮内膜癌,甲状腺癌,消化管過誤腫等RAD51C 不明またはエビデンス不十分卵巣癌リスク上昇・ 45~50歳でRRSOを考慮N/ARAD51D 不明またはエビデンス不十分卵巣癌リスク上昇・ 45~50歳でRRSOを考慮N/ASTK11乳癌リスク上昇・ 25歳から年1回のMMG+造影MRI・ RRMはエビデンス不十分,家族歴に応じて進行卵巣癌リスク上昇・ 18~20 歳から年1回の骨盤検査+スメア細胞診・ 経腟超音波考慮大腸,胃,小腸,膵臓癌,子宮・ 10代後半から2~3年に1回大腸内視鏡+上部消化管内視鏡・ 8~10歳2~3年毎にCTまたはMRI・ 30~35歳から2~3年に1度MRCPTP53乳癌リスク上昇・ 20代から年1回の造影MRI+30歳から年1回のMMG・ RRMは話し合う卵巣癌リスクなし軟部肉腫,骨肉腫,脳腫瘍,副腎皮質癌,白血病等・ 25歳から2~5年毎に大腸内視鏡・ 年1回の全身MRI〔参考文献13)より引用一部改変〕