カレントテラピー 36-12 サンプル

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88 Current Therapy 2018 Vol.36 No.121236の変更は管理者のみが可能とすること.②紛失,盗難の可能性を十分考慮し,可能な限り端末内に患者情報を置かないこと.③やむを得ず患者情報が端末内に存在するか,当該端末を利用すれば容易に患者情報にアクセスできる場合は,一定回数パスワード入力を誤った場合は端末を初期化する等の対策を行うこと.加えて,通信セキュリティは以下の3点に注意する.①ネットワーク経路でのメッセージ挿入,ウイルス混入等の改ざんを防止する対策を行うこと.②施設間の経路上においてクラッカーによるパスワード盗聴,本文の盗聴を防止する対策を行うこと.③セッション乗っ取り,IPアドレス詐称等のなりすましを防止する対策を行うこと.上記を満たすために,オープンなネットワークを介してHTTPSを利用した接続時は以下の2つの方法を推奨している.①IPsecを用いる場合は,経路を暗号化するための暗号鍵の取り交わしにIKEを組み合わせる等して,確実に安全性を確保する.②SSL/TLSのプロトコルバージョンを使用する場合はTLS1.2のみに限定したうえで,クライアント証明書を利用したTLSクライアント認証を実施することを推奨している.また,TLSの設定はサーバ/クライアントともに「SSL/TLS暗号設定ガイドライン」に規定される最も安全性水準の高い「高セキュリティ型」に準じた適切な設定を行うことと,SSL -VPNは偽サーバへの対策が不十分なものが多いため原則として使用しないことが推奨されている.現在,携帯端末を用いて施設外で遠隔画像診断が可能なシステムは複数販売されているが,導入の際はセキュリティが各施設のガイドラインに準拠しているか確認する必要がある.Ⅵ おわりに救急領域における遠隔医療はさまざまな状況下で使用されているが,早期の診断治療,画像の再撮影数の減少,不要な転院の減少,医師負担軽減などの効果が期待できる.参考文献1)高橋毅,原田正公,松本博志:「阿蘇モデル」モバイルテレメディシンシステムの開発実用化研究.日遠隔医療会誌 7:138-139,20112)鍬方安行,田原憲一,入澤太郎:救命救急センターにおける遠隔診断支援136例の解析―ハイビジョンビデオ会議システム導入の意義―.日遠隔医療会誌 8:129-132, 20123)松本武浩,上谷雅孝,本多正幸:救急医療支援・簡易コンサルテーション・高品質画像診断を同時に実現する遠隔画像診断サービスの開発と導入.日遠隔医療会誌 9:222-223, 20134)小幡史明,田畑良,影治照喜:医療過疎地域における循環器領域での遠隔診療支援システムの有用性.日遠隔医療会誌10:169-172, 20145)本間聡起,藤村香央里,伊藤良浩ほか:高齢者慢性疾患の経過観察中に発生する急性疾患に対するテレモニタリングの有効性:バイタルサインと歩数のモニタリングによる発症の早期検出能.日遠隔医療会誌 11:106-109, 20156)下村剛,中嶋辰徳,石井圭亮ほか:大分県遠隔画像伝送システムの導入について.日遠隔医療会誌 10:250-252, 20147)井隼彰夫,笠松眞吾,江守直美ほか:僻地医療の高度化に向けたユビキタス救急救命システムの研究開発(112305005).ICTイノベーションフォーラム 2013 戦略的情報通信研究開発推進事業.(http://www.soumu.go.jp/main_content/000256446.pdf)(2018年10月閲覧)8)郡隆之,松井英男,浅尾高行ほか:携帯型VPNルーターの開発.日遠隔医療会誌 10:242-245, 20149)郡隆之:医師負担軽減策としての遠隔画像診断システムの活用.日遠隔医療会誌 11:102-105, 201510)守屋潔,東信良,古屋敦宏ほか:クラウド型救急医療連携支援システムの有用性評価.日遠隔医療会誌 13:131-134, 201711)郡隆之,石田智之,矢内正男ほか:沼田保健医療圏におけるICT利活用事業―利根沼田遠隔医療ネットワーク―.日遠隔医療会誌 8:37-39, 201212)MedAire.(2018年7月10日引用).(http://www.medaire.com/approach)(2018年10月閲覧)13)島谷竜俊,貞森琢磨,大谷直嗣ほか:熊本地震急性期におけるICTの利活用.日遠隔医療会誌 12:120-122, 201714)厚生労働省:医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第5版.(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai -1 2 6 0 1 0 0 0- S e i s a k u t o u k a t s u k a n - S a n j i k a n s h i t s u _Shakaihoshoutantou/0000166260.pdf)(2018年10月閲覧)