カレントテラピー 36-12 サンプル

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Current Therapy 2018 Vol.36 No.12 891237オンライン診療京都府立医科大学眼科/デジタルハリウッド大学大学院客員教授 加藤浩晃オンライン診療は遠隔医療の形態のひとつで,従来は遠隔診療と呼ばれてきたものであり,医師がインターネットを通じてビデオ電話として患者を診察する医師対患者(Doctorto Patient:DtoP)遠隔医療のことを指す.日本においては医師法第20条において医師の無診察治療などの禁止が明記されているが,インターネットの発展によって,患者と直接対面しなくてもビデオ電話ができる技術革新が起こったため,1997年12月に当時の厚生省の健康政策局長は「あくまでも直接の対面診療を補完するものとして行うべきもの」としながら「遠隔診療を行うことは直ちに医師法第20条等に抵触するものでない」ことを明確化した通知(平成9年通知)を発出して,日本におけるオンライン診療(遠隔診療)の幕開けとなった.以降,種々の通知や事務連絡によって対象となる疾患や地域などの要件の明確化が行われてきていた.この過程のなかで,厚生労働省「情報通信機器を用いた診療に関するガイドライン作成検討会」によって検討されてきた「オンライン診療の適切な実施に関する指針」が平成30年3月30日に医政局長通知として発出された.ここで,従来呼ばれていた遠隔診療は「オンライン診療」と呼ぶことが決められ,また,オンライン診療をするときの提供方法や体制についてもまとめられた.この「オンライン診療の適切な実施に関する指針」は日本においてオンライン診療を行う際の要件であり,保険診療でも自由診療でも守るべきものである.また,保険診療における診療報酬について,従来は電話等再診の点数で代用されていたが,2018年4月からは平成30年度診療報酬改定によって,「A003 オンライン診療料(70点)」が新設され,オンライン診療を行ったときにオンライン診療の専用の診療報酬を算定することができるようになった.ただ,この点数を算定するためには,「オンライン診療対象管理料」として挙げられる特定疾患療養管理料や難病外来指導管理料などの10の管理料を算定している患者である必要があり,これらの管理料を算定している患者がほとんどいない皮膚科や耳鼻科,眼科などの診療科ではオンライン診療が新規に行えなくなった.また初診から6カ月連続,もしくは直近12カ月のうち6回の対面診療をしていることなど,要件も制限されているため,算定対象となる患者の選定がなかなか難しく,オンライン診療料の要件の更なる適正化が求められている.遠隔医療の現況と展望