カレントテラピー 36-12 サンプル

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12 Current Therapy 2018 Vol.36 No.121160Ⅰ はじめに遠隔医療のシステムには種々のものがある.一般にシステムを考える場合には①目的,②システムの要素が重要である.次に,③利用される技術,④規則,規制に対応できていること,⑤予算内の導入コストと保守コストであることが重要である.目的に合致する情報が保存され,通信される.通信においては目的に合致する時間内に伝達されることが重要になる.目的に合致する情報として,テキストデータではその項目であり,画像であれば十分な画質が求められる.放射線部門の静止画の場合には1980~1990年代にアナログのフィルム画像からデジタル画像にする場合のマトリックスサイズや圧縮率に関して画質評価が行われた.画質評価には(1)主観的評価と(2)客観的評価が行われた.(2)ではノイズに関するS/N比,周波数伝達のnoise equivalent quanta(NEQ),ノイズと周波数に関するdetective quantum efficiency(DQE),観察者を入れた客観的評価であるROC解析(receiver operating curve analysis)が使われた.放射線検査読影レポートに記される所見の検出能がROC解析にて研究された(図1).図2に実際の例を示すが,2つの表示システムの評価結果には観察対象と観察者が影響する.2つのシステムの差が確認されるには対象が検出困難のもので,観察者はその対象を判断できる必要がある.大きな腫瘤の検出は誰でもどんなシステムでも容易であるが,間質性肺病変のように血管,気管支のボケが所見である場合には画質が悪くてボケると病変としてのボケは検出されにくく,10年以上の専門医は判断できるが,研修医では判断が困難になる.* 鳥取大学医学部附属病院医療情報部教授遠隔医療のシステムと標準化近藤博史*遠隔医療のシステムを考える時には目的と要素,加えて技術,関連する規則,コストが重要である.目的に合致するデータの精度も考慮する必要がある.また,技術に関しては標準化が接続性のキーになり,これには①用語・コード,②標準規格,③業務フロー,④診療記録の標準化がある.規則には『医療情報システムの安全管理に関するガイドライン』等に留意する必要がある.そのうえで①遠隔診断のシステム,②地域医療連携のシステム,③オンライン診療のシステムなどがある.③ではリアルタイムの動画像通信が主であるが,関連して小型化したモニター機器等の生体情報,位置等の情報収集が加わる.最近では救急医療,災害医療システムとして現場でリアルタイムにこれらの情報を連携することも進められ,遠隔医療システムが医療全体に大きく影響しはじめている.遠隔医療の現況と展望