カレントテラピー 36-12 サンプル

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Current Therapy 2018 Vol.36 No.12 15遠隔医療の基礎1163め伝達された動画像に伝達したい情報が十分に伝達されていたか,確認する方策を検討する必要がある.Ⅴ 病病連携,病診連携のシステム2009年から始まった医療再生基金において,病院を急性期病院と慢性期病院に分ける機能分化が医療の効率化に必要とされた.このため患者は急性期病院から慢性期病院に移動する必要があり,そのためには医療連携システムが求められた.当初,Web型電子カルテと言われたが,SS -MIX2による標準化による連携が求められることになった.SS -MIXは図3に示すように患者データをID番号毎,その下に日付毎のフォルダを用意して,そこにオーダ系情報を世界標準のHL7v.2.5で記載したテキストデータで入れることにしている.SS -MIX2ではオーダ系の情報以外に文書,例えば紹介状,医師の日々の記録,看護記録,手術所見,退院時サマリ,あるいは研究データであるCDISCファイルなど,連携医療機関間で決めたファイルを共有する拡張ファイル用のフォルダも用意されることになった.紹介状,手術所見,退院時サマリではHL7 CDAv.2.0の利用が一般的である.しかし,日本では紹介状のみHL7CDAが決まっていたが,その他はベンダーが独自に決めたもので普及してしまった.最近になってファイル名称やCDA内部で使用する項目名がLOINCに定義され,手術所見,退院時サマリなどの日本標準が検討されてきている.SS -MIX2のフォルダ形式の電子カルテデータ保存方法は,元来CDに記録して搬送することから規格化されており,高額なデータベースを必要としないため,安価で広く普及した.しかし,ネットワークで利用されることになり,データの修正などへの対応のためデータベースを利用したいとの要望もある.SS -MIX2サーバ導入には,既存電子カルテから一定期間のオーダ情報をSS -MIX2サーバに保存する機能と,電子カルテのオーダが作成されるとすぐにそのオーダに対応するHL7データが作成され,SS-MIX2サーバに保存される機能の2つが存在する.基本的にはSS -MIX2サーバには電子カルテに登録されている全患者のオーダ情報が保存される.紹介状,医師の日々の記録等も同様に作成時に作成日のフォルダに保存される.地域医療連携では連携に同意した患者のデータのみが使われる.日本製の医療連携システムでは多くの場合,SS -MIX2では各病院に置いておき,必要Structure of SS-MIX2(Japanese standard)SS-MIX2 data were extract from EPR(1)Extract for pastsome period at once(2)Extract data at order occcured in every time※ Modified data were addto the folder.Some data increasesmeaninglessly.Root folderPt. ID first three digitPt. ID first three digitPt IDDate(YYYYMMDD)Data class.(OML-01,,)Data Files(HL7 v.2.5)SS-MIX2Now※ 1群図3SS-MIXSS-MIX規格は電子カルテ(EPR)のオーダをHL7v.2.5のテキスト形式で出力し,これを患者IDのフォルダのなかの発生日のフォルダに保存するものである.電子カルテからのSS-MIXサーバへの保管は,ある日からある日までの期間のオーダをまとめて作成する方法と毎日オーダ発生時に記録する方法と2つが存在する.