カレントテラピー 36-7 サンプル

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Current Therapy 2018 Vol.36 No.7 7613上部消化管疾患の現況と今後の展望― 病態・診断から治療を探る―企画慶應義塾大学医学部専修医研修センター長/医学教育統轄センター教授鈴木秀和食道・胃・十二指腸を病態の場とする上部消化管疾患については,近年の欧米化した食習慣(高蛋白,高脂肪食),生活習慣(肥満,運動不足),超高齢社会,ストレス社会を反映し,その疾患の形態が著しく変遷した領域であり,さらにH. pylori の発見や強力な酸分泌抑制薬の開発で病態概念や治療体系が急激に進歩した領域でもあります.このような時代背景のなか,カレントテラピー Vol.36 No.7では,「上部消化管疾患の現況と今後の展望─病態・診断から治療を探る─」と題した特集を組みました.まずは,最新の上部消化管疾患の病態と治療についての各論として,1)胃食道逆流症(GERD),2)機能性胸焼け・逆流性過敏症,3)好酸球性食道炎,4)食道扁平上皮癌,5)バレット食道・下部食道腺癌,6)H. pylori 感染胃炎,7)薬剤性胃粘膜傷害,8)胃潰瘍・十二指腸潰瘍,9)胃癌,10)胃MALTリンパ腫,11)機能性ディスペプシア(functional dyspepsia:FD),12)クローン病の上部消化管病変をupdateしていただき,さらに代替療法として,注目の漢方薬,六君子湯について論述いただき,新進気鋭の治療薬である,1)タケキャブ,ボノサップ,ネキシウムおよび2)アコファイドの作用点についてもご解説いただきました.加えて,上部消化管領域に導入されてきた,1)食道機能検査(pHモニタリング・マノメトリー),2)経鼻内視鏡検査といった新規検査法,そして3)上部消化管の内視鏡治療についてもご解説いただきました.最後に,静かな佇まいの神田駿河台の山の上ホテルで開催された座談会では,「上部消化管疾患─ H. pylori 撲滅後の展開 ─」といったテーマで,菅野健太郎先生(自治医科大学)と樋口和秀先生(大阪医科大学第二内科)という東西の両巨頭にご登板いただき,本領域の現状と未来像について先進的かつ大胆に,熱いご討論をいただきました.本領域の疾患制圧のために,まだまだ,すべきことが沢山あることを改めて実感した次第であります.エディトリアル