カレントテラピー 36-7 サンプル

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Current Therapy 2018 Vol.36 No.7 11上部消化管疾患の病態と治療617治癒しない and/or ②GER由来と考えられる症状が十分に改善しない状態と定義している1).しかし,Grade Dのような重症GERD症例がGrade A(軽症まで)に改善し,症状が全く消失した症例をPPI抵抗性GERDとして治療を強化すべきか,また“十分に症状が改善されない状態”とは症状の頻度,程度,患者の満足度,QOLで評価すべきかなど解決すべき課題は多い.ガイドラインでは,PPI抵抗性GERDの治療戦略としてPPIの倍量分割投与が推奨されており,本邦においてはラベプラゾール10mgまたは20mgの倍量分割投与が保険適用である.そのほかのオプションとしてPPIの種類の変更,モサプリドの追加投与,六君子湯の追加投与が提案されているが1),十分な効果があるとはいえないのが現状である.PPI抵抗性GERDの病態にはコンプライアンス,ピロリ非感染,CYP2C19遺伝子多型(rapid metabo-初期治療長期治療戦略専門治療診断治療GERD疑いGERD内視鏡未実施(一過性症状として診療終了)使用可能な治療手段生活習慣の改善薬剤検討PPI 8週アルギン酸塩,制酸薬 頓用状態/診断陽性判断 or治療成功陰性判断 or治療治療不成功PPIによる維持療法維持療法酸,弱酸,非酸逆流専門医による内科的治療外科的治療他疾患消化管運動機能改善薬,漢方薬CQ4-2CQ4-4CQ4-6他疾患GERD(びらん性GERD or非びらん性GERD)長期治療を要するGERDPPI抵抗性GERDPPI倍量分割投与他剤検討*他剤検討*PPI変更,投与法の変更,消化管運動機能改善薬追加,漢方薬追加,H2RA追加病態検討**食道インピーダンス・pHモニタリング食道内圧検査PPIに反応する非びらん性GERD軽症びらん性GERD(grade A, B)重症びらん性GERD(grade C, D)積極的維持療法外科的治療オンデマンド療法or継続的な維持療法継続治療不要のGERDPPICQ3-4CQ3-6CQ4-3CQ4-5CQ4-8CQ4-9CQ3-7CQ3-8CQ3-9CQ4-1CQ4-3CQ4-5CQ3-5CQ4-8CQ4-8 CQ5-1 CQ4-8CQ4-7CQ4-7CQ3-11CQ5-1CQ4-8症状持続または再燃改善なし改善あり改善あり改善なし臨床評価臨床評価臨床評価検査診断病態評価**内視鏡検査臨床評価フローチャート図4診療ガイドラインによるGERD治療のフローチャート〔参考文献1)より引用〕