カレントテラピー 36-9 サンプル

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56 Current Therapy 2018 Vol.36 No.9888Ⅲ 化学療法の効果予測と新病期分類HR陽性HER2陰性閉経後乳癌女性に対し術後にホルモン剤(タモキシフェン)にCMFを上乗せするメリットの有無を見たNSABP B -20試験のホルマリン固定標本を用いて,化学療法追加のメリットをRSリスク別に見てみると,低リスク群では追加のメリットがなく,高リスク群では化学療法追加により,再発率が低下することが示されている(図3)11).また前述NSABP B14試験の結果から,タモキシフェン投与により低および中間リスク群では再発率が抑制されるのに対し,高リスク群ではタモキシフェン投与のメリットがないことが示され,RSはホルモン剤の効果予測因子でもあることが示唆された12).以上より,低リスク群にはホルモン療法のみ,高リスク群には化学療法の上乗せが,推奨されてきた.その後いくつかの臨床試験サンプルを用いた後方RSが30なら10年以内に再発する可能性は?10年遠隔再発40353025201510500 5 10 15 20 2595% Cl再発スコア30 35 40 45 50図2Oncotype DXRの再発スコア(RS)と10年遠隔再発率〔参考文献10),11)より引用改変,Genomic Health社HPより引用〕97% 96%(%)(%)100806040200ホルモン剤のみホルモン剤+抗がん剤020406080100ホルモン剤のみホルモン剤+抗がん剤低リスク群60% 60%28%高リスク群88% 88%4%: ホルモン剤+抗がん剤: ホルモン剤のみ抗がん剤の効果はほとんどない抗がん剤の効果は大きいホルモン剤のみの効果とホルモン剤+抗がん剤の効果の差10年間で再発していない患者の割合10年間で再発していない患者の割合(%)100806040200ホルモン剤のみホルモン剤+抗がん剤10年間で再発していない 患者の割合リンパ節転移陰性,ER陽性乳癌における化学療法ベネフィットタモキシフェン vs タモキシフェン+CMF/MF図3Oncotype DXR検査で抗がん剤の効果の予測(NSABP B-20試験)