ブックタイトルカレントテラピー 37-2 サンプル

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概要

カレントテラピー 37-2 サンプル

Current Therapy 2019 Vol.37 No.2 63175回答であった.参加予定施設ではなかったが,治験の実施計画について情報収集を行ったところ,当該患者はこれまでの治療の影響によると思われる臓器障害のため適格基準を満たさないと判断した.チオテパはかつてわが国でも使用されていた経緯があることから,その安全性,有効性については問題はないと考えられた.海外の状況を調べたところ,米国では2007年にオーファンドラッグ指定され,欧州では2010年に欧州医薬品庁(EMA)の承認が得られており,Adienne社(スイス)が製造販売承認を取得していることが判明した.わが国で予定されている治験の治験薬の入手は難しいと思われたため,Adienne社と連絡を取り,欧米で使用されているTEPADINARの入手を模索しつつ,当院初の患者申出療養として準備を進めることとした(申請までの経緯については図2参照).Ⅱ 臨床研究計画書の作成患者申出療養は,臨床研究中核病院が作成した意見書などの書類を添えて患者が国へ申出を行う形となるが,意見書に添付する書類の中核となるのが臨床研究計画書である.患者申出療養は患者の申出にYesNo各医療機関および,近隣の医療機関で実施されている臨床研究につき可能な範囲で情報収集.患者からの相談治験(※人道的見地から実施される治験)(https://www.pmda.go.jp/review-services/trials/0019.html)先進医療(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/sensiniryo/kikan.html)患者申出療養(既に告示されている技術)(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/kanja/kikan.html)実施企業(注2)に参加可能かどうか確認実施企業(注2)に拡大治験の可否につき確認治験に参加先進医療に参加既存の技術で対応実施医療施設に適格基準等から参加可能かどうか確認実施医療施設に通院可能か否か患者が希望する医療機関が協力医療機関として参加可能か確認先進医療の計画変更により対応可能かどうか確認実施医療施設に通院可能か否か医薬品等の入手が可能か患者が希望する医療機関が協力医療機関として参加可能か確認患者申出療養の計画変更により対応可能かどうか確認新たな患者申出療養として実施該当試験なし(注1)情報収集に関しては,かかりつけ医,特定機能病院,臨床研究中核病院のいずれの医療機関で実施してもよい.(注2)医師主導治験の場合には実施医療機関(または医師)に確認。主たる治験実施者の連絡先に関しては下記リンクに公開されている.(https://www.pmda.go.jp/review-services/trials/0017.html)情報収集(注1)実施医療施設に適格基準等から参加可能かどうか確認患者申出療養に参加(既に告示されている技術)それ以外の臨床研究拡大治験(※)に参加厚生労働省のHP上に現在実施されている患者申出療養の技術の概要及び実施可能施設を公開している.該当試験なし厚生労働省のHP上に,現在実施されている先進医療の技術の概要及び実施可能施設を公開している.該当試験なしPMDA(医薬品医療機器総合機構)のHP上に,現在実施されている主たる治験情報が公開されている.適格基準等から参加可能かどうか確認臨床研究に参加試験実施可能なエビデンス(欧米での承認等)があるか実施体制等の観点から実施可能か(*計画作成の実現可能性等を踏まえる)該当試験あり該当試験あり該当試験あり該当試験あり該当試験なし国立保健医療科学院の「臨床研究情報ポータルサイト」で治験,先進医療を含む,各種臨床試験の情報を検索可能.(https://rctportal.niph.go.jp/)図1 患者申出療養の対象(厚生労働省ホームページより抜粋)