ブックタイトルカレントテラピー 37-2 サンプル

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概要

カレントテラピー 37-2 サンプル

Current Therapy 2019 Vol.37 No.2 65代替療法:患者申出療養の実際177本でこれから実施を計画しようとしている治験に協力することで,今回の患者申出療養の薬剤が無償提供されることになった.併せて,薬剤提供元であるAdienne社が日本で治験を計画し,薬事承認取得を目指す方向であることが確認され,患者申出療養の実施にあたり求められている薬事承認取得・保険収載までのロードマップが明確となった(図4).Ⅳ 申出までの手続き臨床研究計画書の概要が固まった段階で,所管である厚生労働省保険局医療課の担当者と連絡を取り,事前相談に伺った.患者申出療養は患者の思いに応えることが主眼ではあるが,一方で皆保険制度との兼ね合いなどから賛否両論ある制度である.そのため,チオテパという薬剤の背景や現行制度では患者申出療養でしか実施できないことを説明した.患者申出療養制度は保険外併用療養制度のひとつで,保険適用外の技術を使用する場合に保険診療との併用が可能であるが,臨床研究として実施する必要があるため,当院ではその費用の一部も患者負担としている.研究規模よって料金を設定しており,今回のチオテパの患者申出療養では,患者1人あたり準備費用として178,000円(注:臨床研究法施行後は認定臨床研究審査委員会費用を組み入れたため231,000円に改定),遂行費用として539,000円が必要であった.本来,臨床研究を実施するためには桁が1,2桁多い費用が必要であり,それと比較すれば負担はあくまで一部であるが,患者側から見れば決して小さな負担ではない.そこで,制度や費用について説明するとともに患者の希望を確認することが望ましいと判断し,主治医外来とは別に,患者申出療養外来を受診する機会を設けて,第三者的な立場から患者(今回の場合は小児であるため主に保護者)の理解を確認したうえで,実際の手続きを進めることとした.通常の臨床研究と同様に倫理審査委員会での審査が必要となるが(注:臨床研究法施行後は,患者申出療養は基本的に特定臨床研究に該当するため,法に則った手続きが必要),それに先立ち,患者申出療養実施について患者申出療養受入審査委員会を開□ 対象と目的・19歳以下の再発難治性の髄芽腫,PNET,ATRT(atypical teratoid/rhabdoid tumor)・チオテパを含む大量化学療法+自己末梢血幹細胞移植の安全性と効果を検討□ 治療レジメンカルボプラチン AUC7mg/mL・min/dayチオテパ 300mg/m2/dayエトポシド 250mg/m2/day□ 主要評価項目・自己末梢血幹細胞移植100日以内の全死亡率を主要評価項目とする□ 症例登録予定・登録期間:2017年8月末まで.・観察期間:自己末梢血幹細胞移植から1年間末梢血幹細胞輸注-8 -5 -3 0再発または難治性の髄芽腫/PNET/ATRTに対するチオテパを用いた自己末梢血幹細胞移植に関する研究 (概要図)(day)図3チオテパを用いた患者申出療養の概要図